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小学校の運動会の花形は応援団長。
その役割はいつの年も例外なく、男子がずっと担ってきました。
女子の役割といえば来賓のご案内とか受付など。
男子と女子は、はっきりと役割が別れていたのです。
なぜだろう?
教師はこの役割のあり方に疑問を持ちました。
そして、職員会議へ投げかけ、
誰でも応援団長ができることになりました。
学校は運動会を機に、新しい一歩を踏みだしました。
こうして、いよいよ応援団長を決める日を迎えました。
「やりたい人?」
私たちの問いかけに勢いよく手を上げて立候補したのは、
一人の女の子でした。
そして、その年の運動会の応援団長は、彼女に決まりました。
昨年までとは違う新しい運動会が始まります。
本番当日、彼女はとてもはりきっていました。
声を張り上げ、からだを動かし、一生懸命応援団長をつとめています。
そんな姿を見て、私たちはうれしい気持ちでいっぱいになりました。
よかった、彼女が応援団長になって
本当によかった!
ところが、お昼休みに彼女を訪ねると
なぜか元気がありません。
あんなに晴れやかだった午前中の彼女は
もうどこにもいませんでした。
実は見に来ていたお母さんに
「女の子なのにあんなことをして、恥ずかしい!」
としかられたからでした。
彼女はその一瞬で元気いっぱいに燃えていた炎が
すっかり消えてしまったのです。
私はさっそくお母さんを訪ね、
「時代は変わりました。女性でも色々なことに挑戦していい時代になったんです」
と話すと、お母さんはとてもよく理解してくださり、
「がんばったね」と彼女をほめてくれました。
午後からの彼女の応援は、
お母さんに認めてもらえたうれしさでいっぱい、
いっそうすばらしいものになったことは言うまでもありません。
歓声の中、所狭しと駆け回り、声を張り上げ、
のびのびと、実にエネルギッシュです。
彼女はキラキラに輝いています。
その姿を見ているだけで、私は感動で胸がいっぱいになっていました。
これまで頑張ってきたことへの思いがよぎり、
彼女のまぶしいエネルギーは、
私の心に深い感動を刻んでくれました。
※このストーリーは、実際に語られたストーリーを元に書かれておりますが、
語った方のプライバシー保護のため、実際とは異なる部分もございます。
また、ご本人のご好意のもと、掲載しております。
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