【千夜一夜物語】今月のお話は「女子の応援団長 」です。
プレイバッカーズは、プレイバックシアターを上演する劇団です。
topics 自主公演Vol.16は、無事終了しました!! ありがとうございました。
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千夜一夜物語
2006年
男と女の間
私の原点
勝ち組
足をひっぱりたくはないけれど
あふれだした涙
世界一の場所
3年目の勇気
女子の応援団長
隣同士の不思議な絆
終わりなき苛立ちの日々
2005年
制御不能な気持ち
金木犀の宝箱
ロッキーからの贈り物
打ち砕かれた偏見
人生がすっきりするように。
やっと吐き出せたヘドロ
また会おうね
消えた傷口
もうひとつの目線
凍りついた部屋
幻の川を夢見ながら
手を繋いで、思い出の中へ
2004年
早く来てくれ!
灰色の長い夜が明けるまで
天国からの使者
信念と現実の狭間で
動き出した時計
同じはずの違う愛情
新しい侵略者
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2つの選択
ぼくの小さな冒険
まっすぐな優しさ
巣立つとき
10年間の感謝をこめて。
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千夜一夜物語

女子の応援団長

小学校の運動会の花形は応援団長。
その役割はいつの年も例外なく、男子がずっと担ってきました。
女子の役割といえば来賓のご案内とか受付など。
男子と女子は、はっきりと役割が別れていたのです。


なぜだろう? 


教師はこの役割のあり方に疑問を持ちました。
そして、職員会議へ投げかけ、
誰でも応援団長ができることになりました。
学校は運動会を機に、新しい一歩を踏みだしました。
こうして、いよいよ応援団長を決める日を迎えました。


「やりたい人?」


私たちの問いかけに勢いよく手を上げて立候補したのは、
一人の女の子でした。
そして、その年の運動会の応援団長は、彼女に決まりました。
昨年までとは違う新しい運動会が始まります。


本番当日、彼女はとてもはりきっていました。
声を張り上げ、からだを動かし、一生懸命応援団長をつとめています。
そんな姿を見て、私たちはうれしい気持ちでいっぱいになりました。
よかった、彼女が応援団長になって
本当によかった!


ところが、お昼休みに彼女を訪ねると
なぜか元気がありません。
あんなに晴れやかだった午前中の彼女は
もうどこにもいませんでした。
実は見に来ていたお母さんに
「女の子なのにあんなことをして、恥ずかしい!」
としかられたからでした。
彼女はその一瞬で元気いっぱいに燃えていた炎が
すっかり消えてしまったのです。


私はさっそくお母さんを訪ね、
「時代は変わりました。女性でも色々なことに挑戦していい時代になったんです」
と話すと、お母さんはとてもよく理解してくださり、
「がんばったね」と彼女をほめてくれました。


午後からの彼女の応援は、
お母さんに認めてもらえたうれしさでいっぱい、
いっそうすばらしいものになったことは言うまでもありません。
歓声の中、所狭しと駆け回り、声を張り上げ、
のびのびと、実にエネルギッシュです。
彼女はキラキラに輝いています。
その姿を見ているだけで、私は感動で胸がいっぱいになっていました。
これまで頑張ってきたことへの思いがよぎり、
彼女のまぶしいエネルギーは、
私の心に深い感動を刻んでくれました。


※このストーリーは、実際に語られたストーリーを元に書かれておりますが、
  語った方のプライバシー保護のため、実際とは異なる部分もございます。
  また、ご本人のご好意のもと、掲載しております。

( 2006.3.1 )
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