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人が寝起きし、食卓を囲み、安らぐ場所。
この普遍的な意味を「家」は持つ。
しかし、住む人によって家は変化する。
そしてまた、家によって住む人の心も変わる。
私の家。
家族みんなで楽しく生活できる場所を作ろうと、
亡き父が建てた。
他の家もそうであるように、この家にも父の夢が託された。
新しい家は、幸せのシンボルである。
父がいた頃、家の中はいつもすっきりと整っていた。
必要のないものは捨てられ、
出されたものはあるべき場所へ再び収められる。
母や私が何気なく出しっぱなしにしていた物たちも、
いつのまにか片付けられていた。
彼はそういうことがとても上手なのだ。
彼のおかげで、
いつも気持ちの良い、清潔な家で生活することができた。
ああ、早く片づけなければ!
また、こんなにちらかっている・・・・
父が逝ってしまった時から、
家族の中から片付け上手は消え去った。
途端、家の様子は変わってしまう。
出したものは出しっぱなし。
とにかく、雑然として、
とりとめのない虚しい空気が立ちこめている・・・。
父がいた頃の、目に見えた幸せな空間は
今やすっかりなくなってしまった。
「スッキリと片付いた」家を
最後に見たのはいつの日のことだろう。
私はいつも、片付けなければ!思う。
今年こそ家をきれいにしなければ、と奮起する。
けれど、少し手をつけては諦めてしまう。
莫大な量の物に圧倒され、
途中で投げ出さざるをえなくなるからだ。
必ず。そして確実に。私は挫折する。
そんな折、
私の心にある本の言葉がぴったりとはまり込んだ。
「家を片付けると、あなたの人生は開けます。」
今こそ、やり遂げるときだ。
もう、諦めは許されない。
再び私たちの家が、あの頃のきれいな家に還るために。
私の人生がすっきりとするように。
私への最後の警告を、私はもう反故にするわけにはいかないのだ。
亡き父の娘として。
一人の人間として。
※このストーリーは、実際に語られたストーリーを元に書かれておりますが、
語った方のプライバシー保護のため、実際とは異なる部分もございます。
また、ご本人のご好意のもと、掲載しております。
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