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彼と私は、同じチームで仕事をしてきました。
彼は頑固で自分の意志を曲げることがなく、
時には、周りの人が迷惑をしていても
自分の信じた方向に進んでゆく人でした。
彼とは親子ほど歳が違っていました。
まさに高度経済成長期の企業戦士そのもので、
考え方や行動はまるで、父のようでした。
決して気を抜くことのない、がむしゃらで一途な性格。
どうしてそれほど、自分の考えにこだわるのか。
他の人が思うエッセンスを拾えず、自分の思うところ、
言い換えれば、的外れな視点にばがりにこだわるのか。
数ヶ月前のこと、
そんな彼が、病のため亡くなりました。
私は葬儀に参列し、
彼を送り出す儀式を他のひとびとと共にしました。
彼の功績や人柄を忍ぶ声の中、
いよいよ息子の参列者へのあいさつが始まったのですが
私はその言葉を聞いた途端、
急に体が暖かく溶け出しそうになりました。
その言葉が私の胸に一直線に届き氷点を突き破ったのです。
「父は、病の床で息を引き取るその寸前まで、
『自分は元気になって、仕事をするんだ!』
そう言っていました。父は、そういう人でした」
そうだ、彼は本当にそういう人だったんだ。
グループでやっていたときの彼は、混沌を持ち込むことが多く、
周りからは困った人という評判もあがった。
しかし、お葬式で家族に語られた彼は、仕事も家族も愛する人だった。
私の知らない彼だった。
父親として生きた彼、
チームの一員としては見えなかった彼の本当の姿。
そして、そう感じたとき
「もっと大きなやさしさや暖かさでつつんであげればよかった」
と思ったのです。
天国でまた会おうね。
※このストーリーは、実際に語られたストーリーを元に書かれておりますが、
語った方のプライバシー保護のため、実際とは異なる部分もございます。
また、ご本人のご好意のもと、掲載しております。
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