【千夜一夜物語】今月のお話は「幻の川を夢見ながら」です。
プレイバッカーズは、プレイバックシアターを上演する劇団です。
topics 自主公演Vol.16は、無事終了しました!! ありがとうございました。
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千夜一夜物語
2006年
男と女の間
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足をひっぱりたくはないけれど
あふれだした涙
世界一の場所
3年目の勇気
女子の応援団長
隣同士の不思議な絆
終わりなき苛立ちの日々
2005年
制御不能な気持ち
金木犀の宝箱
ロッキーからの贈り物
打ち砕かれた偏見
人生がすっきりするように。
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また会おうね
消えた傷口
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凍りついた部屋
幻の川を夢見ながら
手を繋いで、思い出の中へ
2004年
早く来てくれ!
灰色の長い夜が明けるまで
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信念と現実の狭間で
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千夜一夜物語

幻の川を夢見ながら

私は、数年前に渋谷に越してきました。
私の生活している場所の近くには、渋谷川という名の川があるのですが、
「川」と呼ぶにはあまりにも忍びなく、
まるでドブのような印象を与えていました。
それは都会の汚れた空気や人の出す廃棄物など
地面の一番低い場所で、全部を受け取ってきた結果でした。
一滴ももらさず、全部飲み込んできた証でした。

けれど私は知っています。
今は汚れたこの川もかつては豊かで清らかだったことを。
人々を潤し、休ませ、その川べりで語り合わせた川。
水車を動かし、人々に活力を与えてきた川。
心地よく、豊かな感情に包まれた
そんな光景が頭の中に広がっていきました。

しかし、渋谷川は時の流れの中で、
「人びとの生活を潤す川」から
「人びとの生活の疲れを吸いとる川」
になっていきました。
あらゆる毒を吸いとってきたダメージが
豊かさの細胞をこなごなにしてしまったのです。

この街に越してきて、この街の歴史に触れた時、
この川とともに生きてきた人々の生活を
確かに私は想像の中で共有していました。

私は渋谷川のことを考えながら、
以前夫と行ったパリのセーヌ川の光景を思い出していました。
川べりには美しい木々が立ち並び、
その木陰で寝転んだり、お互いに語り合いながら、
日常の中で川の恩恵を存分に受けていた光景を。
川は人々の生活を確かに潤していたのです。

美しさや活力に満たされた川辺を
友人と楽しく語り合いながらゆっくりと歩く夢が
私の頭の中で膨らんでいきます。
いつの日か私の街にある渋谷川も
セーヌ川のような輝きを取り戻せたらいいなと思います。


※このストーリーは、実際に語られたストーリーを元に書かれておりますが、
  語った方のプライバシー保護のため、実際とは異なる部分もございます。
  また、ご本人のご好意のもと、掲載しております。

( 2005.2.1 )
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