●<子育て支援 パフォーマンス> ケーススタディ

日時: 2007年 10月30日 (火)13:30〜16:00
会場:山梨県立大学講堂
対象:子育て中の人、子育て支援関係者、保育関係者、学生など

2007.10.30

テーマ
心によりそう子育て支援 −プレイバックシアターでつなぐ あなたとわたし 
全体の流れ

●第1部 パフォーマンス 「あなたのストーリーが即興劇に」 ・・・・・・ 13:30〜14:30

1) 導入

今朝の体験についての気持ちを質問し、それを体と声で表現する。(手法 動く彫刻)

子どもを対象に環境教育の劇を演じてみたところ、反応があってよかった。

出かける準備をしているのに子どもが思うように動かず大変だった。

授業のビデオ教材は眠かったが幼児教育についての理解が深まった。 

2) 即興による再現ドラマ (手法 ストーリー)
 

「想定外」
子どもの教育に携わっていたので子育てについては楽観していた。しかし現実は厳しかった。特に最初の 1 ヵ月は辛かった。授乳をし、おむつを取り替え、思い当たる全てのことをしたのに、とにかく泣き止まない。何が不満で泣き続けるの?これ以上どうしろというの? 月日がたち、 1 歳になった今、可愛さ絶頂である。舌足らずながら「おかあさん」と呼びかけるわが子。心から子育てを楽しめるときがやってきた。

 

「新しい景色」
母は仕事をしながら、私たちを育てていた。彼女は、しっかりと、頼もしく存在していた。そして、私が9歳のときに妹が生まれた。生まれたばかりの赤ちゃんを抱いている母は、別人のようだった。優しい言葉、包み込むような笑顔、柔らかな物腰。 家の空気が変わったような、母が遠くなったような、妹に母をとられたような気持ちになった。あれから9年。今では小学生になった妹を含めて家族団欒を楽しんでいる。

 

「途方に暮れて」
2歳と1歳、年子の息子と過ごす日々だ。二人に平等な母親でありたいのだが現実は難しい。まず弟が兄のおもちゃで遊びだす。 「返せ」、「嫌だ」の応酬の後、兄は力ずくで奪い取る。弟は泣き叫ぶ。「またか!」の思いが「お兄ちゃんなのだから」と叱責の言葉になる。勢いで手も出る。兄は納得がいかず泣きだす。万策尽きて私も泣かずにいられない。ああ、また繰り返してしまった。 どうしていいのかわからない。昨日も今日も、そしてきっと明日も。

   

●第2部 講演&実習 「子育て支援」に役立つプレイバックシアターの価値観と技法 ・・・14:45〜16:00

@

「子育て支援に繋がるプレイバックシアターの価値観」

 

・語られる内容を無条件に受容し再現する

 

・普通の人が語る言葉に英知が宿る

 

・だれもが貴重なストーリーをもっている

 

・だれもが創造的なアクターである

 

・肯定的な一体感が社会を変容する

   
A 「子育て支援に応用できる技法」
 

・語り直し(リテル)実習

 
アンケート記入・回収
 
<子育て中の親>より

公演前は、何が子育て支援になるのかな?と思っていた。観終った今、会場にいる人と想いを共有でき、共感できたことが良かったと思う。具体的なアドバイスがない方が、私にはすーっと心に響いてきた。運よく語れたので、なおさら感動、感激し、すっきりした。

   

日常では思いを語ると、相手のアドバイスや思いが返ってくる。今日は、そのままを再現していて胸を打った。自分の思いをそのまま再現してもらうことがこんなに凄いことだとは思わなかった。いじめや不登校の子どもの気持ちを再現できたら素晴しいと思う。

   
あの時、あの瞬間を切り取っての表現にとても感動した。「そうなの、そう思った、そう言いたかった」という心の言葉があった。「いつまで続くのだろう」というアクターのセリフがあったが、それが私のキーワードだった。
   

プレイバックすることにより自分を見つめなおすことができると思った。私の人生もなかなかドラマチックだと思い、人は人生において自分が主人公であると感じた。

   

自分の子育てと重なりあって、うるっとした。医療職なので、職場、患者さんとのコミュニケーションに役立つのでは、と思った。

   

自分を振り返りながら観ていた。楽しかった。他の人と共有、共感する体験ができてうれしかった。

   
<子育て支援関係者>より

改めて支援する側が、しゃべりすぎてはいけないのだと思った。答えはすべて自分の中にあるということを忘れないようにしたい。

   

仕事をしていたときに、この体験をしていたら、もう少し良い相談員になれたのにと残念に思った。相談者の気持ちを受けとめられなかったので。人の話を聞く、傾聴、受容、共感の大切さを再認識した。

   

実習で自分の体験を語り直してもらったら、涙が出てきた。知り合いに愚痴を聞いてもらった時とは違う、すっきりした気持ちになった。

   

昔の子育てを思い出し、子どもはこんな気持ちだったのか、自分もこんなふうに考え、感じて子育てしていたな、など振り返って涙ぐんだ。こういう形で子育てと向き合えるのだと不思議な感じで引き込まれた。

   

普段、行っている子育て支援の姿を再認識できた。「思い」を語ること、聴くことは知っていたが表現することのおもしろさ、素晴しさを知った。

   
いろいろな感情を抑えずに出すことも、時々は必要だと思った。自分だけでなく他人も同じ思いをしているということが、他人を通して改めて見られた。 自分の思いを他の人が伝えてくれる、その時、私ってこんな思いを、考えを、経験をしてきたのだという不思議な感覚を持った。
   
<学生>より
人の気持ちを即興で表現することに驚いた。保育の現場を見ることはあっても、「お母さん」の話を聞く機会はないので、プレイバックシアターを通して聞くことができ良い経験になった。
   

実習の語り直しでは、私のことをわかってくれたと感じ、うれしかった。こういった共感が子育ての場にあれば、 1 人で悩むことも少なくなるだろうし、不安も減るのではないかと思った。

   

自分が体験したことのない場面を演じてもらうことによって、すごく実感が湧いた。私も子どもを産んだらきっと同じような体験をするのだろうと、子育てを身近に感じた。

   
子どもを産んだこともないのに、母親の大変さが伝わってきた。子どもとわかり合えたことの喜びも感じることができた。
   

子育て中のお母さんの話を聞くだけでなく、演劇として観ることができたので、お母さんたちの良いところ、大変なところが理解しやすかった。

   

子育ての悩みなどを聞いて、自分が将来、母親になることがあったら同じような気持ちになるのかなと思った。同じような悩みをもっている人がいることをプレイバックシアターで知ることが、支えになると思う。

   

新しい子育て支援の仕方が学べた。アドバイスや助言以上に「聞いてもらうこと」に重点をおく活動が、若い親や私たち保育者をめざす学生の支えや知識になると思った。

   

自分の体験を劇にしてみることが、人の心を軽くする、感動することなのだとわかった。劇を見ると自分も同じ体験をしている気分になれた。実習では自分が大切にされていると思えた。

   

子どもを育てている現役ママさんの話を聞けた。さらに劇になってどういう雰囲気だったのかが、わかり将来きっと役に立つと思った。現場の生の声を直接聞けてよかった。

   

自分の体験を語り、演じてもらった。劇を見ることで母親が思っていた気持ちを考えることができた。また私自身を客観視することができて、深く感じるものがあった。多くの人に観てもらいたい。

   

子育て支援というと母親の相談に乗るという形が多い。プレイバックシアターは自分の体験が再現されることで、今までの自分と違う視点でものを考えられるようになったり、気持ちが楽になったりする。新たな「子育て支援」というのを発見できた。

   

実習で、ずっと気にしていた過去のことを他の人の口から話してもらった。完全とはいかないまでも、心の中にあった、もやもやを取り除くことができた。

※ストーリー掲載にあたり、私たちは、ストーリーを語ってくださった方(テラー)のプライバシー保護のために、以下のことを遵守しています。
・事前にテラーの了解を得ています。
・テラーが特定できないように、表現に配慮しています。
 

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