● テーマ別プレイバックシアター/介護・医療

<2006 AIDS文化フォーラムin横浜> ケーススタディ

日時: 2006年8月5日(土) 13:00〜15:00
人数:50人
主催:2006 AIDS文化フォーラム実行委員会

2006.8.5

テーマ
「つながる空間 〜 LivingTogether 〜」
 
全体の流れ
1)導入

今日参加するにあたっての思い、参加した感想をインタビューし、体と声で表現する。  (手法 動く彫刻、)

・試験がやっと終わって、新幹線に乗って、ワクワクしながら来た。

・寝坊してしまい、時間に間に合うかどうかドキドキした。

・念願かない、今年、やっとボランティアスタッフとして、参加できた。いろいろな人との出会いが楽しみだ。

・この何年か、ボランティアで参加している。毎年、とても楽しみで、これに来ないと夏が来た気がしない。

・午前中、分科会に参加した。難しかったけれど、話しを聞いて良かった。

・前から聞きたいと思っていた、先生の話が聞けた。今後の自分の企画に使える!と、思った通りの内容だった。

 
2) 即興による再現ドラマ (手法 ストーリー)
「日本人として」
  タイの施設で、ある母親が、あまり親しくもなかったスタッフの私に、 身の上話をしてくれた。彼女は、日本人と結婚したが、捨てられ、タイに戻り HIV に感染した。日本人に酷い仕打ちを受けていた。私は、その話に戸惑い、悲しむだけで、彼女のために、何もできなかった。しかし、彼女には、日本人の夫との間に、できた子どもがいた。子どもが、彼女の支えであった。 彼女のように、陽性であることを家族に告げ、理解してもらっている人は稀である。話を聞くことしかできなかったが、「家族が私の支 え」という彼女の言葉を聞いて少しほっとした。
「信じられない人」
 海外出張帰り、成田からのタクシーの中で、運転手との腹立たしいやりとりがあった。運転手は、女性でありながら、海外から、ビジネス席で帰る私を褒める一方で、「タイの女はいいですよ。物のように扱えて、何でも言うことを効くんですよ。お客さんのような立派な方とは、違いますよ。」と差別的なことを言った。「同じ女性として、そんなことを言うのは、失礼です。」と何度も言っても、彼は、平気な顔で、「そんなこと、みんな、していることですよ。」と言い放った。サッパリ通じない運転手に、腹の中は、怒りで煮えくりかえっていたが、とうとう私は黙ってしまった。
「人生の選択」
 学生時代からエイズの支援活動をしている。今後、どう続けていけば、良いのか迷いながら、就職活動をし、ある会社から内定をいただいた。しかし、会社が営業職として、私に求めることや、時間的なことを考えると、どうしても踏ん切りがつかなかった。この先、どうすればいいのか、考えた末に、内定を辞退した。今までの活動の中で、様々な形で、エイズの支援をしている、たくさんの人と出会った。私もそのように、今後もこの活動をしていきたいと、心に決めた。今、公務員試験を 受け、結果を待っている。
「私の原点」
 仕事の関係で、 市民にエイズを啓発するために、「ストップ・ザ・エイズ」という、ポスターを制作し、街中に、貼ること をしていた 。良いことをしていると、その頃の私は、自分の仕事に満足していた。 それがきっかけで、キャリアである人たちの生の声をまとめ、世の中に配信する活動に関わるようになった。 彼らの声は、私を励ましてくれるほど、前向きだった。ある日、その活動で知り合った、陽性の友人を見舞ったあと、病院のロビーに貼ってある「ストップ・ザ・エイズ」のポスターに目が留まった。思わずぎょっとした。一体、このポスターは、何を伝えようとしているのだろうか ? 本人やその家族は、どんな思いでこれを見ていたのだろうか?今まで、自分は世の中のために、何をしてきたのだろうか? 知らないということが、いかに人を傷つけることなのかと、愕然とした。当事者である、彼らの声は、人の心にまっすぐ響き、真実を伝えている。現在、私は、彼らの声を伝えるべく、朗読会を主宰している。私の活動の原点は、ここにある。
3) 感想

今日ここまで時間を過ごしてきた感想を インタビューし 体と声で表現する。

・私も同じような状況の時に、感じた怒りがよみがえってきた。

・たくさんの演劇を観てきたが、こんなに心にくる も のは、初めてだった。 など。

4)まとめ

私たちの未来のために、どのような世の中にしたいかをインタビューし、体と声で表現する。 ( 手法 トランスフォーメーション )

・ 「受容」、「思いやり」、「夢」、「リラックス」、「のんびりしている」、「想像できる」など。

 
アンケート記入・回収
 
演劇的な手法を使って伝えることの大きな可能性を感じた。言葉がしっかり身体の中に入ってくる事はステキ。(50代)
偉い先生の話も、それはそれで良いのだが、それよりもビンビンきた。即興って面白い。また参加したい。(20代)
心に残る、ひと時だった。自分自身が気付かないうちに、一線をひいてしまっていることに、気付かされた。(50代)

何を感じたか、言葉で表すのは難しいが、とにかくいろいろなことを感じ、細胞レベルで感じた。(30代)

見ていてとても楽しかった。少し難しい話も「演技」と、その中の「笑い」ですんなり受け止められた。(10代)
客観的に「お話」として、自分の体験を見ることによって、自分の気持ちの整理がついた。自分が何を考えているのか、よく考えて行動しようと思った。また相手が何をしたいと、考えているのかも気にしてみようと思った。(20代)
何度か見させていただき、1度、テラーもさせていただいたことがあるが、いつも「すごいなぁ」と感激している。人の心は、なかなか見えないのに、短い言葉から観客の心をつかむ技はすごい!としかいいようがない。また、観にいきたい。(50代)
初めてのプレイバックシアターだった。思いや体験というのは、いろいろな表現方法があると思うが、このように生身の人間が代弁してくれ、演じてくれる空間というのは、短い時間でも心に、響くなと思った。今回、私の「怒り」の追体験の気持ちを表現してもらったが、各エピソードを演じられるのを見て、様々な自分自身のあの時、あの感情というのを思い出した。また違ったテーマで体験してみたいと思った。(30代)

新しい発見で、すごく最初はびっくりした。とてもおもしろく、そして心に響くので「あぁこんな表現方法もあるのだな〜」と、目からうろこ状態だった。とても楽しい時間であり、いろいろ考えさせられた。(20代)

※ストーリー掲載にあたり、私たちは、ストーリーを語ってくださった方(テラー)のプライバシー保護のために、以下のことを遵守しています。
・事前にテラーの了解を得ています。
・テラーが特定できないように、表現に配慮しています。
 

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プレイバッカーズ代表 宗像佳代
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