●<子育て支援パフォーマンス> ケーススタディ

「 パパやママのための子育て支援公演 」

<キリン福祉財団助成事業>
 協力:子育て支援ネット「ふきのとう」・山本助産院

日時:2006年7月8日(土)  13:30〜15: 0 0
会場: いきいきセンター金沢( 横浜市金沢区 )    
人数:75人

2006.7.8

●全体の流れ
導入

今の気持ちを インタビューし、体と声で表現する。(手法 動く彫刻)

子どもを連れてくれば良かった。  
子どもが、静かに観ていて、びっくり、感動した。
知り合いに久しぶりに会えて良かった。
 
など

「泣かなかった赤ちゃん」
 

15年前、海外出張の帰路、疲れていたので飛行機の中では、ゆっくり休みたいと思っていた。それなのに、近くの席にお母さんが赤ちゃんを連れて座っていた。いつも飛行機の中で、赤ちゃんはぐずる。今回、こんな近くで泣かれてはたまらないと思い、キャビンアテンダント(CA)に席を代えてくれるよう頼んだ。しかし、 CA は、満席であること、赤ちゃんは泣かないので、席を代えることはできないと主張し、僕と激しい口論になった。結局、座席は、そのまま、赤ちゃんも泣かずに、成田に到着した。バツが悪かった。

   
「ふたりの役割」
 

4 年前、家族旅行の帰り道、ベビーカーに下の息子を乗せて、駅のホームの階段を急いで上っていた。夫は、手はつないでいなかったが、上の息子を見てくれていると思っていた。
ホームに入ってきた電車に飛び乗りドアが閉まると、上の息子がひとり、ホームに取り残されていた。唖然とした。
「なぜ、見ていてくれなかったの。」と夫を責めるより、「今、どうすればいいのか。」を話し合うほうが先と思い、彼を責めなかった。夫は、きまりが悪そうで、私には謝らず、後で、子どもに謝っただけだった。そして、この話は、それっきりになった。
上の息子は、親切なおじさんと、ニコニコしながら、ホームで待っていた。これからは、 2 人の子どもをお互いが見ているようにしようと思った。

   
「泣きたい気持ち」
  3 人の子どもがいる。普段の移動はいつも車だ。私が運転中、一番下の子どもは、泣きじゃくり吐いてしまうこともある。運転中の私には、どうすることもできない。時々、一番上のお姉ちゃんが、「面倒を見てあげる。」と言ってくれるが、自分のことで、精一杯になり、とても、そのような状態ではない。近い距離なのに、途中で、車を停めたりして、 1 時間近く掛かって帰ることもある。こちらが泣きたいくらいだ。
   
「価値ある勝ち組!」
 

2 人目の子どもが生まれから、仕事が忙しくて、なかなか平日に、子どもと会うことができない。いつも帰宅すると、子どもは寝ている。子どもの寝顔を見ながら「ただいま。」と言い、ほっぺをツンツンとする。すると、子どもが起きてしまう。そして、そのまま遊ぶ。妻は、「せっかく寝かしつけたばかりなのに。」と言いつつも「仕方ないわね。」と言ってくれる。
仕事から帰ってきて、子どもの寝顔を見ている瞬間、「勝ち組だ!!」と、心から思う。

一緒に観ていた妻からのコメント
「世の中のたくさんのお父さんに、この感覚を味あわせてあげたい。仕事で忙しいお父さんを早く家に帰して、と社会に言いたい。」


まとめ
語っていただいたストーリーを、再び表現し、振り返る
 
●アンケート記入・回収
 

◎初めて参加した。観ているうちに、涙が出てきそうになった。子どもの気持ちを忘れないようにしたいと思う。
◎自分の話ではないのに、自分を客観的に見られた気がした。子どものいる人も、いない人も夫婦も親子も日常、もっと会話があれば、嫌な思いをすることが減るのではないかと思った。「みんな同じ!」と思えたことで、町中の知らない人にも、親しみがもてる。
◎自分の気持ちだけでなく、相手や周囲の気持ちも見えてくることや自分の思いを役者が代弁してくれることが、とても良かった。子どもたちも静かに、見聞きして一緒に楽しめた。
◎印象的だったのは、芸術性の高さと笑いが多分にあること。非常に技能、精神性共、レベルの高いものを感じた。
◎イライラした感情もユーモアを通してみると、客観的になっておもしろい。いろいろな人の話を聞いて、共感できる部分が、みんな同じようにイライラしたり悩んだりしながら、子育てしているのだと励みになる。
◎感情に着目している点にとても、共感できる。私自身、日々なぜ、このような出来事に対して、こんな思いをしてしまうのかと悩む。
自分、第三者、その周囲の人々の個々の立場から、そのときの出来事に対して思っていることを表現することで、良い悪いという評価をするのではなく、素直に「そうなんだな。」と思えた。 いつも、「私が、」と、夫、両親、娘にも、強く出てしまいがちなので、客観視できることは、とても良いことだと思う。
◎初めての体験だったが、予想以上におもしろく、また得るものが多かった。 日常の 1 つひとつのこと、その時は、辛くて仕方のないようなことも振り返ることで、客観的に受けとめられるということに気付いた。子どもたちも楽しんで観ていたので、良かった。
◎子育てをしていると、いろんな感情がたくさん湧き上がり、それに翻弄される日々だが、客観的に観られることで、クールダウンできる気がする。 ◎日ごろ感じている不安、不満、喜びなどは、みんなが同じように思っていることなのだと感じられ、気持ちが少し、楽になれた。
◎初めて公演に来た。初めは、とまどいドキドキしていたが、子育てをしている親同士、「そうそう、そうだった!」と共感できる場が、多々あった。今日の帰りは、道行く人々も「同じように子育てがんばってるんだろうなあ。」と思いながら、歩きそう。主観的になりがちな子育て。関わる人、それぞれにいろいろな思いを抱えている。それを劇にすることで、客観的になることができ、共感したり、反省したり、安心したり、と楽しいひと時だった。


※ストーリー掲載にあたり、私たちは、ストーリーを語ってくださった方(テラー)のプライバシー保護のために、以下のことを遵守しています。
・事前にテラーの了解を得ています。
・テラーが特定できないように、表現に配慮しています。

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