<子育て支援パフォーマンス> ケーススタディ

やわらかい心を育む
〜親と子の成長への道〜


主催:ヒューマニティ&コミュニケーション研究会 (藤沢市)
日時:2005年11月23日(水) 13:30〜15:00
人数:25人

2005.11.23

●全体の流れ
導入
情報交換ゲーム 「地図作り」 
観客が、テーマに応じて自ら動き、参加者同士、お互いの情報交換を行う。
   
子供の有無、人数、年齢
子育てをしていて最高、最悪と思ったときはいつか、など。

パフォーマンス導入
今朝の出来事、最近の親としての気持ちをインタビューし、それを体と声で表現する。 (手法 動く彫刻、ペアーズ)
   
朝、夫が休みと知って、ホッとして、自分のスイッチがオフになった。
   
会場、エレベーターの中で出会った、3歳の男の子と「いくつ?」と話をした。自分の言っていることがわかってくれていると思うと、とてもうれしくて、かわいかった。
   
学童保育の仕事中、どんなに荒れている子供も、友達と接する中で成長し、変化することを目にした。その瞬間に立ち会うことができて、とても新鮮で感動した。

即興による再現ドラマ (手法 ストーリー)
   
「娘からの言葉」
  卵屋さんに買い物に行けるようになった5歳の娘。この日も300円を握り、意気揚々と出かけた。無事に帰ってきたとたん、家の段につまずき、卵を放り投げて転んでしまった。彼女は、割れてしまった卵を見てワンワンと泣いた。私はとっさに「けがはない?大丈夫?」と卵のことより、娘の体を心配して声をかけた。30歳になった娘が嫁ぐとき、「あの時、お母さんが卵のことを叱らずに、私を気遣ってくれたこと、とてもうれしかった。」と語った。そのことを覚えていたことに驚いた。それにしても、卵のことを先に言わずに良かった、、、としみじみ思った。
   
「息子からの贈り物」
  仕事で忙しい日々を送っている。末の息子の宿題や明日の準備を手伝うことができない。お兄ちゃんたちの時は、手伝っていたので、とても気になっている。息子は、成績が芳しくないのを「お母さんが見てくれないから。」といつも言っていて、私も申し訳なく思っていた。夫は、仕事、家事、学校の行事を完璧にこなし、子供たちから「お父さんは、スーパーマン」と見られている。それに比べて私は、「お母さんの仕事は趣味でしょ。」と言われている。ある日、疲れて帰宅すると、息子が熱いお茶を入れて、「お母さん、お疲れ様でした。」と待っていてくれた。
次の日も、その次の日も。知らないところで、彼は私を見ていてくれたのだ。彼の成長がとても頼もしく、うれしく思った。
   
「ママ、バンガッテね」
  日々、仕事と育児に追われている。息子が生まれたとき、寝返りをした頃は、かわいいと思えたのに、3歳になった今、かわいいと思えない。早朝5時半から起こされ、怒鳴ると泣き出す息子。毎朝、繰り返される光景だ。保育園へ送り出し、夕方、帰宅して寝かしつけるまで、怒鳴っても甘え、まとわりついてくる息子を再び怒鳴り、振り払う戦いのような時間が続く。そして、「またイライラしてしまった。」と思う。ある朝、保育園での別れ際、「ママ、仕事バンガッテ!(がんばって)」と言ってくれた。久しぶりに息子を「かわいい。」と思えた瞬間だった。
   
「気を付けなければ」
  一晩考えて購入した手帳をすぐに、「使い勝手が悪いから、買い換えたい。」、という娘に、「最後まで、責任を持ちなさい。」とまた、一喝してしまった。いつも、娘には厳しい。最近、娘が参加する集まりが夕方にあった。「遅くなるだろうから、帰りは、お母さんが駅まで車で迎えに行くから、終わったら電話をしなさい。」と言っておいたのに、駅からの電話で彼女は「私、間違えて自転車で来てしまったから、お迎えはいらない。私が間違えちゃったの。」と言う。会合の集合時間に遅れそうだったから、意識的に彼女が自転車で行くことを選んだのに、その言葉を口にだすとは。かつて、私の妹も親から厳しく躾けられ、怒られないようにしようと、何かと「間違えちゃった。」が口グセだった。それと同じではないか。私は、いつも娘に厳しくあたり、プレッシャーを与え続けているのではないか。彼女を支配しているのではないか。彼女の一言に、はっとした。

●アンケート記入・回収

初めてストーリーを語った。楽しい思い出、辛い現在の日常。みなさんのお話に笑ったり、涙したりの貴重な時間だった。長女の発した一言で日ごろ、なんとなく感じていた育て方の不安が露呈し、あわてたが、子供の心にできるだけ添うように、気をつけていきたいと思う。演じてくださって、長女の心が少しわかった。心をやわらかく、やわらかくできたらと思う。あまりがんばり過ぎず、肩の力を抜こうと思えたのは、良かった。
   
心を打たれる劇だった。本を読んだり、見たりするように劇を見ると、心がとても動かされる。
   
初めて参加した。ストーリーを語られた方の表情がとても、満足そうで、大変な育児の中、人に話しを聞いてもらい、劇で振り返ることにより、安心できるのだなあと思った。私もイライラせず、ゆったりとした気持ちで子供と接していかなくては、と反省するきっかけとなった。
   
今、なかなか自分の心の中を人に語る機会がない中で、自分の心の中を客観的に見る良いきっかけになると思った。
   
プレイバックシアターの手法の可能性を改めて、見ることができて良かった。自分の本当の心の声を知ることと、相手の心の声を聞くことは関連していると思うので、どんどん利用することで、さまざまな立場の人同士の相互理解につながると思う。
   
※ストーリー掲載にあたり、私たちは、ストーリーを語ってくださった方(テラー)のプライバシー保護のために、以下のことを遵守しています。
・事前にテラーの了解を得ています。
・テラーが特定できないように、表現に配慮しています。


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