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東洋大学社会学部講義での公演

感想・4

 言葉だけでは伝えきれないその時の状況や自分の心の流れを「プレイバックシアター」ならもっと容易に伝えられるのかもしれない。人間なら誰しも他人に共有してほしい出来事や感情があり、それがうまく伝わらず悲しいと感じてしまうことがあるが、そんな時、「プレイバックシアター」があればその心の葛藤は消え、共有してもらえる喜びを感じ、いやされることができるであろう。


 劇団の即興演技を見た瞬間、僕の毛穴は奮い立ち、脈は急速に高まり、今まで観てきた舞台よりも新鮮でかつ、息もつかせぬ驚きの連続で全身が吸い込まれていった。
 その2,3週間前に先生が、プレイバッカーズという即興の劇団が来て演じてくれるとおっしゃった時に、これは是が非でも見逃すわけにはいかないと思った。なぜなら、僕は約10年程前に学校の文化祭でアクション劇の主役をやり、その後、自主制作でアクション映画を撮った為、将来は映画俳優になりたいと思っていたほど演技には興味があった。そのため、劇団の演技は参考になり、舞台の空気が何か暖かいものに包まれていたような気がする。


 まずはやっぱりあの即興の演技に驚いた。わずか数秒で役になりきり、なおかつ他のアクターの演技に合わせ、1つの物語を仕上げるのはすごく難しいことだと思うし、ただただすごいとしか言いようがない。アクター一人一人の演技力もだけれども、アクター同士の信頼感もすごいものだと思う。お互いに信じ合っていなければ他人の演技に合わせることはできないだろう。
 次におもしろさの面では作りものではないところ。実際にあったことをプレイバックするのだから当たり前のことかもしれないが、演技のすべてが日常的なこと。「あるあるそんなこと」と共感できるものだから楽しく見れた。台本なんかがある演劇もおもしろいが、やはり「そんなことありっこないよ」と思わせるものも多いので身近で起こりうる物事を基本として表現する即興劇はおもしろかった。


 そして、私の忙しかった一日をプレイバックして頂いた時は、正直言ってあんな説明で私の気持ちが本当に伝わっているのだろうか?と心配でした。しかし、短い時間で演技構成が出来上がり、舞台のそでで演技を見守っていた心情がパーフェクトに表現されていて驚きました。


 これは、努力や練習を積めば出来るというものではないと思う。「優しさ」や「感性」「洞察力」といった、その人自身、人間性に因るものが大きいのではないか。今まで、どれだけ深く悩んで、悲しんで、喜んできたかにあると思う。完璧に演じていた役者さん達は、どんな風に何を考えて人生を送ってきたのか知りたくなった。


 私も祖母が亡くなった時の事は今でも鮮明に覚えている。後悔の念に駆られた体験をしたからだ。その時の心情をプレイバッカーズの皆さんに表現してもらえば良かったなぁ、と心残りだ。今でも引きずっている体験なので、表現してもらう事で心の苦しみを開放するきっかけになれば、と思ったのだ。


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プレイバッカーズ代表 宗像佳代
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